スキップフロア
スキップフロアは、1.5階や2.5階、いわゆる「中二階」「中三階」を設ける造り方です。
また、 床の一部に高低差を設け、数段の階段でつなげます。
家族みんなが集まる癒しの空間
リビング・ダイニングなど共有スペースは、家族が一緒に過ごす大切な空間。
そこで活躍するのがスキップフロア。
家族それぞれの個性を尊重しつつ、会話の弾む楽しいひとときを過ごせます。
自然と笑顔があふれる空間に
スキップフロアは、子どもたちにとって1階でも2階でもない不思議な空間。
日常の中にある小さな秘密基地で、思いっきり遊ぶことができます。
また、キッチンで仕事するママやリビングでくつろぐパパにとっても、常に子どもたちが目の届く場所にいるので安心です。
開放的なリラックス空間
家族の共有パソコンを置いておけば、ママがネットでお料理のレシピを検索したり、パパがちょっと気になるニュースを検索したり、子どもたちも勉強に活用したり、便利に使えます。
趣味の二次空間としても活用
パパが趣味のスペースとして活用したり、ママが読書スペースとして使ったり…と、独立した空間として利用可能!
また、お昼寝空間にも最適!
スキップフロアの魅力
スキップフロアとは、通常の1階、2階とは別に床面を造り変化をつけた建築構成のことをいいます。
通常の2階建ては1階フロア部と2階フロアの2層により構成されといますが、スキップフロアは
更に1階の下に1層設けたり更に1階と2階の間に1層設けたり、フロアの高さを半階分ずらしてフロアに段差をつけます。
スキップフロアは1ヶ所だけの場合もありますが、中2階や中3階や半地下など、一つの建物内に複数つくることもあります。
スキップフロアの家で得られる効果は?
スキップフロアは、フロアの高さを半階分ずらすことで高低差をつけられます。
つまり、目線にも高低差が生まれるので実際の床面積よりも広く感じる効果があります。
また、階段の昇降はあるものの、部屋同士や廊下などの仕切りとして壁を使用しないので、開放的な空間を演出でき、日常生活における動線も短縮する事ができます。
少し変わった家のつくりですが、そのメリット・デメリットを知っておきましょう。
メリット
- 家が広く感じられる
- 空間を楽しく活用できる
- 天井を高くすることができる
- 家族の気配をいつも感じることができる
- 日当たりや風通しが良い
- 意外とキケンにならない段差
デメリット
- コストがかかる
- バリアフリーとは逆の概念
- 施工ができる業者が限定される
『スキップフロアのメリット』
「家が広く感じられる」
フロアの高さを半階分ずらすことによって高低差が出るため、実際の床面積よりも広く感じます。
特に収納スペースを天井が低いところに設置すると、ムダのない整理整頓が実現し、収納上手になります。
「空間を楽しく活用できる」
あえて狭い空間を利用し趣味の部屋や収容場所としたり段差を利用し独立した空間を確保できます。
ご主人の書斎や、勉強部屋や家族のプレイルーム、パソコン部屋、シューズクロークなどなど。
多種多様な設定を出来るのがスキップフロアの人気上昇の理由の一つです。
「天井を高くすることができる」
天井を高くする設計手法と言えば、「吹き抜け」がありますね。吹き抜けの場合、確かにフロアから5〜6mほどの高さがあるので開放感は非常に感じられますが、空調が効きにくいというデメリットがあります。
しかし、スキップフロアにした場合、縦に短く段差をつけて空間を繋いでいくので、例えばスキップの高さを1mにすればフラットな家よりも天井を1m高くすることができます。
すなわち3m〜4mほど高くできるので、吹き抜けほどランニングコストがかからず、開放感も得ることができるのです。
「家族の気配をいつも感じることができる」
段差でプライバシーを守りつつ壁がないオープンな空間を造る事こそスキップフロアならではの利点です。
ほど良く視線を遮りつつ階段の上などから視線や声が届くのでお子さんがいるご家庭でも安心して過ごすことができます。
「日当たりや風通しが良い」
フロアの段差を活用し、窓を上手に設置するなどのプランにすると、風通しも日当りも良い住まいに出来ます。
効率的な採光や通風で健康的で明るくて過ごしやすい家ができるでしょう。
「意外と危険にならない段差」
段差は危ない、とよく聞きますが、正確に言うと「気付かないような段差」が危険なゾーン。
スキップフロアは、微妙な段差と違い、はっきりと段差が分るので万が一のときにも大事故に繋がりにくく、メタボ対策や運動不足の解消も出来、現代病の予防に最適です。
また、中2階を設ける事で広い踊り場の役目を果たし、普通の階段と比較し疲れにくいと報告されています。
このように、スキップフロアの家は、収納スペースを多くとりたい場合、空間を広く見せたい場合、家族の気配を日常的に感じていたい場合などにおすすめです。
特に子育て中のご家庭には、スキップフロアの家は非常におすすめです。
家の中で子供がケガをする一番の原因は「階段」です。
スキップフロアの階段は、何カ所にも階段があるものの、それぞれの段数はフラットタイプの家よりも少ないため、万が一のことがあっても大事故に繋がりません。
フラットな家の場合、同じ部屋にいなければ子供の姿を把握することは難しいですよね。
しかし、スキップフロアの家なら子供の姿や気配を日常的に感じることが出来るというメリットがあります。
『スキップフロアのデメリット』
「コストがかかる」
工事の際に、手間も材料も多く必要になるため、普通の家をつくるよりもコストがかかります。
空調管理などを工夫することも視野に入れなければなりません。
「バリアフリーとは逆の概念」
段差があるということはデメリットもありバリアフリーの家とは逆になってしまうのです。
スキップフロアは、年配の方にはやはり優しい構造ではありませんので高齢者の方と一緒に暮らすことが決まっている場合、バリアフリーのフロアも別に造るなど対策が必要です
「施工できる業者が限定される」
一般的にスキップフロアの家は、施工(構造)が難しいと言われています。
ことに、木造住宅で施工するとなるとかなり厄介で、スキップフロアの工事を避ける業者がいるほどです。
又、家屋調査でスキップフロアの家は、段差を1.4m以下にすると同一階と見なされ、これを超えると、
3階建ての家と判断され固定資産税が上がってしまうケースが有るので注意が必要です。
スキップフロアを採用するうえで法規関連の知識と実績のある施工業者を選択する目が問われます。